プロジェクトオーナー
10年間NPOでひきこもり・ニート等の若者支援を経験し、2009年5月に株式会社シェアするココロ設立。ソーシャル・プランナーとして、「バイターン」をはじめ社会的課題を解決のするための仕組み作りと実践を行い、ノウハウやスキル、アイデアをシェアすることで若者の自立に貢献していきます！2014年にバイターンを全国にひろげ、既存のフレーム（枠組み）では収まり切れずに社会的弱者となるリスクの高い若者たちと、枠の外に追いやられ、枠の中に入ることができなくなってしまった若者たちが、みんなフレーム・インできるパノラマ写真のような社会を築き、誰もが活きいきと暮らせる社会を築くため、NPO法人パノラマを設立(横浜市に申請中)
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公立課題集中高校という市場価値ゼロのブルーオーシャンをソーシャルなレッドオーシャンへ
2014年11月6日
悩みを抱える高校生にとって、理想の相談員とはどんなタイプの相談員なんでしょうか？或いは理想の相談空間とはどんな場なんでしょうか？
理想の先生と、理想の教室やクラスというのはいくつか答えが出てきそうですが、実はこの問い、意外に思われるかもしれませんが、全国の若者支援者にとっては、まだまだ未知の領域なんです。
ビジネスにはなかなかこういう領域がもうなくなりつつあって、「ブルーオーシャン戦略」なんていうことが言われるわけですが、公立高校というのは、まさに手つかずのブルーオーシャン（競合相手いのいない領域）なんです。
ただし、学校は外部連携するための予算をほとんど持っていませんので市場価値はゼロです。市場価値があるのは進学校の受益者負担が可能な層が通う高校で、そこは大手教育系企業が独占市場化しています。さすがです。
今回、クラウドファンディングという手法を取っているのは、受益者負担が難しい、生活困窮世帯が多く通う課題集中校がターゲットになっているという背景もあるんです。公立の学力下位の高校をNPO法人等ソ−シャルな活動をする法人でレッドオーシャンにしていくろいうのもパノラマのミッションです。
話がそれましたが、高校に民間の支援者が入り込む、いわゆる外部連携はまだまだ黎明期なんです。支援者がまだ踏み込んでいない前人未到の地で、バイターン等の支援を展開している私が全国に呼ばれ、どうやっているのかをレクチャーして欲しいという講演が成り立つのはこういう背景があるのです。
この背景には、「高校は義務教育ではないのだから、辞めたい生徒は辞めればいい」とか、「むしろ、授業妨害する生徒はクラス経営上辞めてもらった方が助かる」という去る者は追わず的な、教員の姿勢が支援者を必要としていない、という一面もありますし、
単純に、高校という閉鎖的な文化が、外部の民間人を学校に入れたがらないという反発も根強くあります。
ただ、学校を辞めた生徒たちのその後や、進路未決定で卒業していく生徒たちの未来を憂いている高校もあります。ぼくの実感では、全日制の普通科課題集中校と、定時制高校の、生徒たちの置かれている現実に寄り添っている危機感の強い先生たちです。
上記の高校では、教員の限界を遥かに超える日々の業務があり、外部との連携に強い期待感を持っているんです。そのひとつが、神奈川県立田奈高等学校です。
僕と田奈校との出会いは、横浜パーソナル・サポートサービスという生活困窮社の支援機関に、田奈高校の金沢先生が、連携先を求めて見学に訪れたところから始まっています。
というわけで、冒頭で提示した問いには答えることなく、ここまで書き進めてしまいました。また、次回、僕なりの答えを書いてみたいと思います。
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