みんなで創る!横浜のソーシャルインクリュージョン拠点〜「アンブレラ関内」プロジェクト

学びにくさを持つ生徒の高校卒業資格取得を支援し、保護者・当事者が集う交流拠点をつくりたい!

プロジェクトの課題カテゴリー

子育て, 共生社会, ダイバーシティ , 若者, 障害者

支援状況

支援期間終了、締切済み
124%
目標金額
1,500,000
最低必要金額
1,100,000
達成金額
1,368,000
募集終了まで
0
支援者
128
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スキルと物品の募集

スキル・物品
  • ウェブサイト構築サポートエンジニア

    アンブレラ関内のウェブサイト制作をお手伝いいただけるプロボノエンジニアの方と出会いたいです。

    協力する
  • チラシ・パンフレット作成デザイナー

    アンブレラ関内という拠点の特徴をシンプルかつわかりやすく表現してくださるグラフィックデザイナー、イラストレーターのプロボノを募集しています。

    協力する
  • 大学生インターン

    特別支援教育やソーシャルインクリュージョン、学習支援に関心のある学生インターンを募集しています。空いている時間に高校生の勉強計画の相談にのったり、イベント時のお手伝いをしたり。勉強を直接教えることはありません。

    協力する
  • 学びの場づくりなどの企画・運営

    ソーシャルインクルージョン関連の学びの場づくりを企画、運営、記録等でサポートしてくださる方を募集しています。

    協力する
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お礼・公共リターン

お礼
  • 支援 3,000円
    3,000円コース

    残り 157

    ①さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード 
    ②明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典招待券 
    ③明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭招待券 
    ④学びにくさを抱える子どもの教育を考えるフォーラム参加券(2016年度内開催予定) 

  • 支援 5,000円
    5,000円コース

    残り 78

    ①アンブレラ関内夜間利用チケット60分2枚 
    ②さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード 
    ③明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典招待券 
    ④明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参招待券 
    ⑤学習成果発表会招待券 
    ⑥学びにくさを抱える子どもの教育を考えるフォーラム参加券(2016年度内開催予定) 

  • 支援 10,000円
    10,000円コース

    残り 74

    ①アンブレラ関内+「旅するコンフィチュール」コラボ製品 
    ②アンブレラ関内60分無料利用券 ・明蓬館高等学校横浜 
    ③さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード 
    ④横浜関内SNEC開校記念式典招待券 
    ⑤明蓬館高等学校横浜・横浜・関内SNEC文化祭参招待券 
    ⑥学びにくさを抱える子どもの教育を考えるシンポジウム参加券(2016年度内、横浜市内で開催予定) 
    ※「旅するコンフィチュール」は「アンブレラ関内」が入居する「泰生ビル」にあります。フードクリエイターの違克美さんが色・味・香り豊かに横浜・神奈川のフルーツ・野菜を組み合わせ、すべて無添加で手作りするコンフィチュール(ジャム)ブランドです。事業の趣旨に賛同し、ご一緒していただけることになりました。
    http://www.tabisuru-conf.jp/

  • 支援 15,000円
    15,000円コース

    残り 94

    ①アンブレラ関内 Tシャツ1枚(オレンジ/白から1枚選択)サイズS/M/L 
    ②さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード 
    ③アンブレラ関内夜間利用チケット60分2枚 
    ④明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典参加券 
    ⑤明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参加券 
    ⑥学習成果発表会参加券  
    ⑦学びにくさを抱える子どもの教育を考えるシンポジウム参加券(2016年度内開催予定)学びにくさを抱える子どもの教育を考えるフォーラム参加券 

  • 支援 20,000円
    20,000円コース

    残り 45

    ①アンブレラ関内 Tシャツ1枚(オレンジ/白から1枚選択) 
    ②アンブレラ関内+旅するコンフィチュールコラボ製品  
    ③さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード 
    ④アンブレラ関内60分無料利用券 ・明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典参加券 
    ⑤明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参加券 
    ⑥学習成果発表会参加券 
    ⑦学びにくさを抱える子どもの教育を考えるシンポジウム参加券(2016年度内開催予定) 

  • 支援 50,000円
    50,000円コース

    残り 48

    ①アンブレラ関内Tシャツ2枚(オレンジ/白各色) 
    ②アンブレラ関内+旅するコンフィチュールコラボ製品 
    ③さくらWORKS<関内>ドロップイン1日券3枚とサンキューカード  
    ④アンブレラ関内60分無料利用券 
    ⑤明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典参加券 
    ⑥明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参加券 
    ⑦学習成果発表会参加券  
    ⑧学びにくさを抱える子どもの教育を考えるフォーラム参加券(2016年度内開催予定) 

  • 支援 100,000円
    10万円コース(明蓬館高校志願者向け)

    残り 9

    ①スペシャルニーズがありかつ専願で明蓬館高校を受験して合格が許可された場合、入学金(10万円分)に充当可能なチケット1枚 
    ※注意→このお礼を選択した場合でも、必ず合格を保証するものではありません。入学許可は作文と面接で決まります(入学許可とならなかった場合や明蓬館高校合格後に別の高校に進学する場合は、寄付とその他リターン分相当を差し引いた半額50,000円を返金いたします)。 
    ②アンブレラ関内Tシャツ 1枚(白・オレンジから1色を選択) 
    ③木製ドネーションタイル(銘板)に名前を刻印し、室内に掲示 
    ④サンキューカード 
    ⑤明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典参加券 
    ⑥明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参加券 ・学習成果発表会参加券 
    ⑦学びにくさを抱える子どもの教育を考えるシンポジウム参加券(2016年度内開催予定) 

  • 支援 100,000円
    10万円コース(ダイバーシティ・ソーシャルインクリュージョンに関心ある企業・団体向け)

    残り 7

    ①社会起業家としてスペシャルニーズ(特別なニーズ)のある子どもたちの教育に携わってきた日野公三校長によるダイバーシティ研修1回 
    ②寄付者様インタビュー(LOCAL GOOD YOKOHAMA内のブログにコンテンツとして掲載) 
    ③アンブレラ関内Tシャツ1枚 ・木製ドネーションタイル(銘板)に名前を刻印し、室内に掲示 
    ④サンキューカード  
    ⑤明蓬館高等学校横浜・関内SNEC開校記念式典参加券 
    ⑥明蓬館高等学校横浜・関内SNEC文化祭参加券 ・学習成果発表会参加券 ・学びにくさを抱える子どもの教育を考えるシンポジウム参加券(2016年度内開催予定) 

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プロジェクトオーナー

宮島真希子

宮島真希子
横浜市出身。NPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ/NPO法人シャーロックホームズ理事。NPO法人アイデア創発コミュニティ推進機構副理事。前職の神奈川新聞社記者時代は、報道部・運動部・経済部・小田原支局などを担当。環境・教育関連の取材のほか、神奈川新聞社のウェブサイト「カナロコ」の立ち上げ・企画・運営に従事。2010年に退職後「当事者の情報発信」支援を軸に活動中。2012年神奈川県「NPOのための共感獲得実践セミナー」講師などNPO団体の広報・発信のサポートに取り組む。青山学院大学学校教育法履修証明プログラム修了認定ワークショップデザイナー。発達障害を抱える男児1人を育て中。
地域
横浜市戸塚区
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みんなで創る!横浜のソーシャルインクリュージョン拠点〜「アンブレラ関内」プロジェクト

地域課題解決する人たちを支援するウェブサイト「LOCAL GOOD YOKOHAMA」を運営しているNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボ理事の宮島真希子です。

今回わたしは、特別な教育ニーズを持つ10代後半の子どもたちの学びの場であり、生きづらさを抱える方たちでつくるセルフヘルプグループや支援者が、対話を通じてつながりを編む場でもある拠点「アンブレラ関内」の改装・運営費用を調達するため、クラウドファンディングに挑戦します。

アンブレラ関内ロゴ

アンブレラとは「傘」のこと。この名は、2005年夏、アメリカ・ルイジアナ州ニューオーリンズ市を襲った「ハリケーン・カトリーナ」の被害から復興する現地のマルシェの名前からとりました。

傘は、人を風雨から守ります。だれかとともに、ひととき小さな空間を共有することができます。けれども閉じておらず、必要ないときにはたたむことができます。出入りが自由なのに安心できる場所を「アンブレラ」という名前に込めました。

「発達障害」と名付けられてしまう子どもたちの可能性を拓くことは、地域そして日本にとって重要な挑戦です。

自閉症スペクトラム、学習障害、アスペルガー、注意欠陥・多動性障害などの特徴を持つ子どもたちはしばしば、彼らの特性について学びが十分でない学校や会社から必要なサポートを受けられず、スポーツや芸術、遊び、教育の機会から排除される経験を幼い頃から強いられてきました。

今回のチャレンジは、そうした横浜・日本の状況を、ほんの少しでもよりよくする1歩です。排除されてもなお、学び直したい、社会の役に立ちたい、生まれた町でつながりをつくりたいという10代の子どもたちの可能性を広げる事業です。

まずは、私がなぜこの事業に取り組もうと思ったのか、個人的な体験をお伝えします。

「あなたの子どものせいでスタッフが憔悴」〜4日で学童保育所から退所勧告

私の子どもは4歳の時に、当時通っていた保育園の保育士から「集団行動が苦手、指示が通らない」と連絡を受けました。具体的には保育園の活動スケジュールに従えず、行動を切り替えることがなかなかできないということで「一度、横浜市の地域療育センターで相談をしてみるといいですよ」と、横浜市内に8カ所ある「地域療育センター」のうちの1つ、東部地域療育センター(神奈川区東神奈川1)につないでもらいました。

子どもの写真1

【写真説明】(写真は画像解像度を落としています)小さいころは、とても音や光に敏感な子どもでした。

思えば、幼い頃から音に敏感で、雷が鳴ると泣き叫び、パニックになってしまう子どもでした。保育園のお迎え時に雷鳴まじりの夕立ちが降ってきたときは、おとなしくレインコートを着て次々と家路につく友達たちを尻目に、大きなテーブルの下に入り込み、耳をふさいで小さくなって固まっている彼が落ち着くまで30分以上かかり、途方に暮れたこともあります。

また、保育園みんなで神奈川県民ホールで行われた人形劇を見に行ったときのこと。開幕早々、舞台が暗転したとたん怖がって泣き、一幕も見ないで出てきてしまいました。とにかく光と音に敏感な子どもでした。

地域療育センターには児童精神科医がいます。診察の予約を取り、3〜4カ月を待って心理検査、脳波検査などを行います。その結果発達障害と診断されました。その日のことは、実はよく覚えていません。「どうしたらいいんだろう」という思いがぐるぐると渦巻きました。ただ「自分を肯定して育ってほしい」と強く思いました。

ただし、本当に大変だったのは小学校に入学してからでした。個別支援級を選択し、学童保育も決まり、不安ながらもスタートさせた1年生生活。午後早くに授業が終わり、学童保育に行き、6時ごろに迎えに行く生活を始めてから4日目。学童保育運営者から呼び出されました。

「○○くんの対応で、職員が憔悴しています。ここではお預かりできません」。黒柳徹子さんの自伝「窓際のトットちゃん」に、黒柳さんが多動的な行為を重ねて最初の学校を追い出されるシーンがありますが、ほとんど同じ状況です。

ただ、その運営者の言葉にはとてもショックを受けました。小さな1年生の男の子に対し、学童保育のスタッフが「憔悴する」とはどういうことなのだろう?どんな言葉がけをして、子どもが反応しているのだろう?わたしも混乱し、そして非常に悲しくなりました。

小学校1年生の子どもに「何があったのか?」と聞いても、説明できません。ただ生まれて初めて軽いチック症状が出て、子どもが心身ともに疲れてしまったことが分かりました。私は当時勤めていた会社で、初の介護休暇取得者になり、1カ月間子どもと過ごす時間を増やしました。

この出来事は私自身にとって、一つの転機になりました。発達がゆっくりな子ども・こだわりの強い子どもとその親にとって、社会は手強い存在であることを初めて実感した出来事であり、こうした「排除」があってはならない、悲しみを増やさないために「自分が何ができるのか」を問うきっかけになりました。

ボーダーラインの子どもたちの可能性を伸ばす高校が必要

「異質」な人たちを排除することで同質性を保ち、効率を追求してきたこれまでの社会のあり方。特別な教育ニーズを持つ子どもたちは、そんな「原理原則」で動く社会ではどうしても「めんどうくさい」存在であり、排除のベクトルが働きます。

不登校やニート・ひきこもりになってしまう子どもたちの中には「空気が読めない」「協調性がない」「勉強ができない」としていじめられたり、学習の支援を受けられないままに放置されたりしたことが原因の子どももいます。

自己肯定感を持てずに小学校・中学校を過ごしてきた子どもたちにとって、社会に出る前の最後の「学びの場」が高校です。自分の子どもが中学生になり、義務教育終了後の進路を考えるようになって気づいたことがあります。

それは「療育手帳も取得できない、けれどもコミュニケーションの障害を抱えている」という子どもたち、そして保護者の方たちがとても不安定な状況に置かれているということです。

ある意味、社会の側がある規範(IQ)などで「この基準内ならば手帳が取得できます」と、決めてしまえばその後のレールが(不十分ながらも)しかれており、公的支援も得ることができます。

一方、知的に遅れがなく、療育手帳が取れない子どもたちは福祉的支援は受けられません。現状、特別支援教育の体制がない普通高校に進学しても前述のように自己肯定感を損なう経験を重ねて、ドロップアウトすることも少なくありません。

コミュニケーションや感覚の「くせ」「特徴」のために、集団的な学校生活がとても苦手な子どもたちが学べる普通高校、公教育の場がほとんどないことに気づきました。

多様な感受性、表現を相互に寛容しあい、人がその人なりの能力を十分に発揮することで社会に貢献することができたら、人はしあわせを感じるのではないかと思います。 そうした状況を理想としながらも、いま、私たちの目の前にある、高校教育の現実は違うのではないか?

そのような疑問を持ち始めたころ、発達障害の子どもたちに高校教育の機会を提供しようとすでに動かれていた明蓬館高校校長の日野公三さんに出会いました。

明蓬館高校

【写真説明】東京都品川区にある明蓬館高校スペシャルニーズエディケーションセンター。現在3学年で約20人が学んでいます。

スペシャルニーズを持つ人たちの支援と伴走をする学びの場を

日野さんは横浜市磯子区に在住で、2000年に(株)アットマーク・ラーニング社を設立し、 2004年9月、株式会社として初めて、eラーニングを基盤とする高校を石川県白山市美川浜町に開校しました。さらに2009年、福岡県田川郡川崎町に明蓬館高校を設立・開校しました。

入学する生徒のなかに「発達障害」の傾向があると感じていた日野さんが、はっきりと「スペシャルニーズを持つ人たちの支援と伴走」を軸にした学びの場をつくろうと決意したのは、現在、重い自閉症ながら作家として活動している東田直樹さんとの出会いがきっかけでした。

明蓬館高校日野公三校長と作家で卒業生の東田直樹さん(右)

【写真説明】明蓬館高校日野公三校長と作家で卒業生の東田直樹さん(右)

日野さんによると、中学時代に学習支援を得られず学ぶ機会を逸していた東田さんですが、文字によるコミュニケーション能力は豊かだったそうです。面接では「意思疎通が難しいかな?」と懸念していましたが、支援員とのメールコミュニケーションは問題がないことがわかり、なにより「勉強がしたい」という意欲が強く、明蓬館高校は入学は許可しました。

東田さんの受け入れを決めた日野さんは、その後の熱心な勉強ぶり、特有の感性が現実と出会って生み出す哲学的な言葉が国境を越えたベストセラーになった現実に「学校としての選択は間違っていなかった」ことを確信しました。

むしろ「門前払いをされてしまう発達障害の子どもたちのなかに、どれだけ豊かな力があるか?排除は子どもにとっても社会にとっても損失でしかない。こうした子どもたちを受け入れられる仕組みをつくろう」と「スペシャルニーズエデュケーションセンター(略称:SNEC=スネック)」を2013年、東京都品川区に立ち上げました。

SNECは現在、青山、埼玉、愛知、岐阜など全国に9カ所あります。「自尊感情を回復しはぐくむ」ことを最も重視して、「検査・査定から個別支援計画・指導計画をたてたうえで学習を支援する」という特徴を持っています。

SNEC横浜関内は横浜市内では初、神奈川県内では本厚木に次いで2カ所目になります。わたしはSNEC横浜関内副センター長として、地域とのつながり・保護者のネットワークをつくる部分を主に担当します。

【写真説明】明蓬館高校自体は、スペシャルニーズを持つ生徒よりも、特に支援は必要なく、海外にバレエ・音楽留学中でインターネットによる日本の高校卒業資格取得を目指す生徒も通う。年に1年のスクーリングは自然と地域とのふれあいを通じて生徒が成長する機会となっている。

一番困っているのは「子ども」

2015年秋からいくつか問い合わせをいただき、何組かの保護者の方々とお話する機会をいただきました。いろいろな場面で保護者も子どもも傷つき、悲しさや怒りを抱えていました。

保護者は「治そう」とは思っていません。子どもの特性を受け入れたうえでただ、「子どもに幸せになってほしい」と思っています。また、子どもも親を困らせようとは思っていません。「困っているのは子ども」です。さまざまな行動は「困っていること」の表現だと思うと、とても切なくなります。

SNEC横浜関内では、子ども・保護者を軸に、地域ををつなげて幅広い学びの機会をつくっていく一方で、公教育ではまだなされていない「誰も排除されない教育体制づくり」にチャレンジする場として、社会に貢献できる知見をここに蓄積し、発信していきたいと考えています。

多様な「当事者」がつながり、元気になれる場所をつくる

また、横浜コミュニティデザイン・ラボとしては、NPO法人の役割として一般市民にも共有できるアンブレラ関内の「価値」をつくろうと計画しています。

まず、1つは、高校生の帰宅した夜間や登校日ではない休日に「アンブレラ関内」を、ミーティングスペースとして貸し出そうと考えています。特に、さまざまな障害や生きづらさを抱えている方々、その支援者のみなさんに使っていただきたいと思っています。

木のぬくもり・漆喰のやわらない白さが特徴の室内はほっとできる空間です。設計は、さくらWORKS<関内>に拠点を置く一級建築士の古市久美子さん。 さくらWORKS関内オフィス会員で一級建築士の古市久美子さん

【写真説明】自然素材を使い、そこにいるだけで心がほっとする空間をつくる建築家の古市久美子さん。3人の子育てをしながら、今回のアンブレラ関内プロジェクトに賛同してくださり、大きな力を与えてくださいました。

また、同じくさくらWORKS<関内>に拠点を置く照明デザイナーの久保隆文さんが、刺激の少ない間接照明のプランを考えてくださり、配線からすべて担ってくださることになりました。

地域の方々のサポートをいただきながら作り上げた場所で、抱えていた思い・言葉をすこしずつ言葉にして、その場にいた人たちが十分に聴き取る…。こうしたていねいな対話を積み重ねられる「安全な場所」が必要な人たちに使ってもらおうと、企画を進めています。

「ソーシャル・インクリュージョン」とは、まだこなれていない外来語です。明治大学大学院教授で元・東京都副知事の青山佾(あおやま・やすし)さんはイギリス・ロンドン市の総合計画「ロンドン・プラン」を引用して「社会的に排除された状況にある人びとが、そういう状況から脱するための政策を実施していく取り組みを意味しているのだ。それで、私たちはソーシャルインクルージョンを社会的包容力と訳すことにした」と書かれています。

▽ソーシャルインクルージョンを社会的包容力と訳すまで(日本精神衛生会)

私たちは、今回みなさんの支援をいただいて、横浜の「社会的包容力」を高める実践が日々積み重ねられていく場をつくっていきます。 多様性が生かされる地域の「結節点」を目指します。温かいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。

具体的な計画について

知的な遅れがないために「障害者手帳がとれない」発達障害児がいます。こうした子どもたちは義務教育終了後、特別支援教育体制が十分ではない高校に進学し、集団生活にうまくなじめなかったり、必要な学習サポートを受けられなかったりと、「排除される」経験をして挫折することが少なくありません。

私たちNPO法人横浜コミュニティデザイン・ラボと特別支援教育を高校教育に取り入れた通信制高校を運営する明蓬館高校が連携し、新しい学びの場をつくります。

若者が、安心して学び、地域と交流し、自分の進路を選択していくことが可能な拠点施設「アンブレラ関内」を整備するプロジェクトです。

今回の拠点整備では、キーテナントとして「明蓬館高等学校 神奈川中央キャンパス/横浜・関内SNEC」を誘致します。

▽明蓬館高等学校  スペシャルニーズエデュケーションセンター

SNEC横浜・関内はこうした10代後半にさしかかった「特別に支援が必要な子どもたち」を対象に、eラーニングを使った学習と心理支援と発達支援の出来る職員体制を持っています。

発達障害とひとくくりにされてしまう子どもたちですが、1人として同じ状況ではありません。支援は全て本人に適したオーダーメイドであるべきだと考えています。

心理検査に基づく生徒の特性のより深い理解と個別教育支援計画(IEP)の実施が何よりも望まれます。

また、明蓬館高校のオンライン学習機能を活用して学びの機能を確保した上で、集団行動が苦手・こだわりがあって「学びにくさ」を持つ子供たちに、自分のペースで学ぶ機会を提供していきます。

地域の大人を結びつけたプロジェクト学習の機会を提供

私たち横浜コミュニティデザイン・ラボが設立以来13年間で築いてきた地域のリアルなネットワークを生かし、子供一人一人に適したプロジェクト学習に「地域のすてきな大人たち」をつないでいきたいと考えています。

私たちの周り、この横浜には、アーティスト、プログラマー、コーヒー焙煎の達人、地産地消の農家や料理人、地域貢献の意識を持った企業、実験的なものづくり工房・ファブラボ、多様性ある文化を持った外国人の方々など、スキルと社会貢献意識に加え、好奇心や挑戦する心を忘れない素敵な大人たちがたくさんいます。

 

また、関内地域には美術館・博物館も数多くあります。こうした地域の社会資源を、集団での学びにくさに悩みながらも、深い知的好奇心を持つ子ども達につなげて、学ぶ楽しさ、生きていく喜びを知ってもらう場として、多くの人たちとともに育てていきたいと思っています。

「ソーシャルインクリュージョンを育てる場に」〜当事者グループの活動促進拠点にも

さらに、高校生たちが帰宅する夕方から夜間にかけて、大人の発達障害・保護者団体などに当事者団体に開放し、地域のソーシャルインクリュージョンを進める対話の場「アンブレラ関内」を定期的に実施します。

将来的には、これまでNPO法人として続けてきた「政策デザイン勉強会」とも連動し、当事者の声を反映した政策提言づくりも目指し、神奈川・横浜から小さいけれども地域に支えられた民間のインクリュージョン教育の拠点が運営できることを証明し、ここを「個性ある若者の可能性が伸ばせる場」として育てていきます。


プロジェクトの目的/課題認識

調達資金の目的は「スペースの改装」

上記の大きな変革を実現していくするため、私たちはまず、スペースを確保したいと考えました。横浜コミュニティデザイン・ラボが入居する横浜市中区の「泰生ビル」のオーナーである泰有社様(横浜市南区)に相談したところ、3Fの1室約50平方メートルが空いていることを教えていただました。

このときこの307号室が空いていなければアンブレラ関内プロジェクトは動き出さなかったかもしれません。横浜コミュニティデザイン・ラボをはじめとする泰生ビル、関内さくら通りの方々のゆるやかなつながりのなかで「若い人たちの可能性を伸ばしたい!」「ここしかない!」と私たちは走り出しました。

ビル所有者である泰有社様にも趣旨に賛同いただき、お借りできることになりました。ただし、その部屋はこれまで居住用として使われており、和室を改造した洋間2部屋と台所、押し入れなどの間取りであるため、そのままでは教室として使えませんでした。

泰生ビル307号室工事前

【写真説明】泰有社は、横浜市芸術文化振興財団の「芸術不動産事業」の枠組みを使い、2011年ごろからこのビルを大規模リノベーションしています。1,2階は飲食店・事務所で、3階以上はこうした古い住居タイプでした。「原状回復義務なし」という方針を掲げて、44室すべてが満室。

鴨居・敷居を撤去して一体感ある部屋にしたうえで、eラーニング用に、隣が視野に入りにくい個別固定席を大工工事で作り付け、席数と事務用スペースが確保できるレイアウトに変更する必要がありました。

一つ一つ、これからご紹介していきますが、鳥取県から取り寄せた杉の間伐材で創った積層材、石灰クリームなども建築家の古市さんがネットワークを駆使して、調達してくださいました。部屋自体はおおむね完成していますが、資金がまったく足りません。

また、自閉的傾向が強い子供はシンプルな内装で視覚的な刺激を避ける必要があります。休憩=レスパイトコーナーも設け、集団になじめない子どもたちの息抜きの場を用意し、社会との接点を少しずつ増やしていきたいと考えています。

さらに、老朽化したキッチンの撤去、水回りの排水配管・電気工事も間取り変更とともに実施し、安全かつ快適に学び集える場として再生することになりました。

プロジェクトの課題認識

横浜市が2015年度から2018年度までの4年間の事業方針を定めた「横浜市子ども・子育て支援事業計画~子ども、みんなが主役!よこはま わくわくプラン~」によると、小中学校の在籍児童数は減少する傾向にありますが、個別支援学級や特別支援学校の在籍者数は増える傾向にあります。

横浜市・地域療育センターにおける初診件数と発達障害の診断件数の推移

また、一般学級においても教育上、特別に支援を必要とする子どもは増え、課題は多様化しています。 これは中学生・高校生年代における発達障害児の新規診療、相談件数も増え続けています。

発達障害とひとことでいっても、その現れ方はとても個人差が大きいです。横浜市の場合、大方の傾向として「IQが90以下」の場合、市の要綱に基づく『療育手帳」がほぼ取れますが、知的に遅れがない場合は手帳はとれません(医師によって、自閉症スペクトラムと診断された場合は手帳給付対象になる場合があります)。

療育手帳の給付対象ではないけれど、コミュニケーションがうまくいかない子ども、ディスレクシアと呼ばれる読み書き障害などの子どもは、適切なサポートがあれば学習を進めることができるのですが、学校側がその障害と支援について知識がないために、子どもはみずからを責めたり、自信を失ったりして不登校になるケースも少なくありません。

横浜市・愛の手帳(療育手帳)所持者数の推移

こうしたボーダーライン上の子どもたちの進路はとても不安定です。中学校の時普通学級に在籍して、頑張って全日制高校に進学しても特別支援教育体制がないため、人間関係などがうまくいかずに不登校・中退してしまったり、さらにいじめの対象になったりして傷つき「二次的な障害」に進んでしまうことがあります。

また、中学時に個別支援級在籍の子どもは、内申点がつかないので学校は調査書をつくれません。このため、進路選択は特別支援学校・養護学校にしか進めず、ボーダーラインの子どもはここでも進路がとても限定されてしまいます。

また、そうした多様なニーズのある子どもの受け皿となっている定時制・通信制高校にも、特別な支援体制があるところは非常に少なく、当事者は非常にプレッシャーを感じています。高校の特別支援教育制度整備が遅れているために当事者とその家族の不安が続いている状況です。

プロジェクトの達成目標/創出効果/成果物

▽短期目標
学びづらさを抱える子どもたちが、地域とつながりながら高校教育を受けられるサポート拠点を横浜市内につくる。
▽中期目標
地域の様々な大人、企業などとつながる。孤立しがちだった子どもがその強みを生かし、弱さをサポートされながら仕事ができるような体制づくりにアンブレラ関内としても主体的に参画する。
▽長期目標
知見を生かした政策提言、情報発信などを行い、eラーニングと少人数教育を生かした「スペシャルニーダー」(特別なニーズを持つ者)のための教育がどこでも受けられる社会を実現する。
▽創出効果
・中学生不登校者の学びの場 3年間で10人
・通信制高校卒業生(発達障害)3年間で8人
・保護者の交流の場開催1カ月に1度 年間10回目標
・Facebookコミュニティ参加者 1年間で100人
・発達障害の子どもたちの教育をテーマにしたフォーラム開催 年1回開催
・当事者団体の交流会開催=ミーティングスペースとして貸し出し 登録団体10団体

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