「障害福祉」から世界を変える「カプカプの作り方」出版プロジェクト

2025年「近未来の横浜」を先取りする「旭区・ひかりが丘」から、 社会の許容力を広げる”ゆるしゃば”を増やしたい

募集終了

715,000
支援者
108
最低必要金額
300,000
目標金額
600,000
募集終了まで
0
達成率:
238%

プロジェクトオーナー

1973年3月群馬県高崎市生まれ。1997年より地域作業所カプカプの所長を務めつつ、演劇に関してユリイカや月刊ローソンチケットなどに寄稿もしている。

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「障害福祉」から世界を変える「カプカプの作り方」出版プロジェクト

■「地域作業所カプカプ」はこんな場所
 おばあちゃんが一歩一歩ゆっくりと足を進め、ひかりが丘団地商店街(横浜市旭区上白根)を通り抜けていきました。しばらくは誰も通りません。停留所にバスが止まると、学校帰りの子ども達や買い物客らが降り、ひととき人の声が響くものの、人影がなくなれば午後の団地は再びしんと静まりますー。

 1960代が人口のピークだったひかりが丘団地。マンモス団地に移り住み、日々の買い物をする子育て世代と急増した子ども達で賑わっていた商店街は、2016年の今、ひっそりとしています。2013年3月には、団地内にあった旧・ひかりが丘小学校も閉校となり、大池小学校と統合され四季の森小学校と名前を変えました。

 時代の移り変わりを見守ってきたこの商店街に、ワンピース、背広などの洋服や色とりどりの背表紙の本やボタン、雑貨が並ぶバザールのような一角があります。店先の窓辺には小さな人形たちが整列し、出迎えるようにこちらをのんびり見ています。

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よく見れば「喫茶カプカプ」と看板が出ていました。宮澤賢治の童話「やまなし」に出てきた謎の存在・クラムボンの笑い声「かぷかぷ」。そこから取ったという店名が似合う不思議な場所です。

 木の扉をあけ、喫茶室の大きな一枚板のテーブル席に腰を落ち着けます。ほどなく、一癖もふた癖もある「カプカプーズ」が温かいおしぼりを持って注文を取りに来てくれます。

 奥のテーブルには、「気が向くと一日中座っている」というおばあちゃんが一人。聞けば「ここはもうひとつの家みたいなものだよ」と話してくれました。「表にかかっている上着を試着したい」「コピーを取って」と頼みに来たり、コーヒー一杯を頼んでのんびり席に座っていたり、近所のひとが自由に出入りしています。

 障害という「生きづらさ」をかかえ、社会に傷つけられてきた彼ら彼女ら「カプカプーズ」が描いたカラフルで大胆不敵な構図の絵に感嘆し、1つとして同じデザイン・色合いのない手芸品に触れ、有機栽培のコーヒーを味わい、手作りのクッキーやケーキを食べていると、次第に心がほどけてきます。
 その人らしさ全開のエネルギーがこちらに流れ込み、笑みが浮かんで温かさに満たされるのです。東京のカフェのようにおしゃれではありません。けれど、なぜか芯からゆるんできます。カプカプのどこからそんな力が生まれているのでしょうかー。

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■クラウドファンディングで実現したい、「場所づくりのレシピ本」出版
 カプカプは、NPO法人「カプカプ」(横浜市旭区上白根町)が運営する「横浜市地域活動支援センター障害者地域作業所型」です。「カプカプーズ」のメンバーたる大人達は皆、知的障害などなんらかの生きづらさを持っています。そんな彼らの面白さ、優しさ、ヘンテコさを引き出し、仕事やつながりを創造していく係が所長の鈴木励滋さんをはじめとする「スタッフ」たち。

 今回、カプカプがクラウドファンディングで実現したいことは「ありのままにその人が生きられる場所」=通称・ゆるしゃば=を増やす「場所づくりのレシピ本」出版です。

 鈴木さんの造語である「ゆるしゃば」。どういった由来なのかはカプ本の中で明かされますので、今はまだ内緒だそうです。

 18年間、所長の鈴木励滋さんを軸に、メンバーやスタッフたち、地域の人達が織りなしてつくってきた秘伝の「場作りのレシピ」を編集し、カプカプのような場を創りたいと志す人達に手渡すためのプロジェクトです。

 プロジェクトの内容を詳しく説明する前に、まず、「カプカプ」のプロフィール、そしてこの不思議な喫茶室が立地する旭区「ひかりが丘」について紹介していきましょう。
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▽カプカプという場所の位置づけと歴史
 初期の運営委員長を務めた最首悟さん=和光大学名誉教授=は、今回出版予定の本の原稿に「怒りもふくむ生き生きとしたフリーでホットな場」「自然のカオスと努力工夫のカオスが入り混じった場」という言葉で、カプカプのイメージを説明しています。

 横浜市障害者作業所連絡会のウェブサイトによると、横浜市内に初めて「作業所」ができたのは1967年(昭和42年)。50年ほど前のことです。障害の当事者や家族の運動によってできた当初は自主運営だったものが、横浜市の補助事業となり、障害者自立支援法・障害者総合支援法施行を経て、現在は横浜市の制度である「地域活動支援センター」へと名称が変化しました。カプカプはそのセンターの中でも「障害者地域作業所型」という位置づけです。

 現在、さまざまな障害のあるメンバー19人、スタッフ10人が働いています。

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▽1人が生かされる〈はたらき〉を創る〜社会の「許容力」を拡張する人と場
 カプカプの所長・鈴木さんは、在学していた立教大学法学部の恩師で、同大名誉教授の栗原彬さんの本を編集していた、世織書房の伊藤晶宣さんとのつながりで、約20年前にひかりが丘団地にやってきました。大学を卒業したものの、一般企業への就職には気が進まず漠然と物書きになろうとしていた鈴木さんは、福祉の知識もないままに「障害者」とよばれる人達の中に身を置くことになります。

 福祉の専門家ではなく、「瞬間に場が立ち上がる」という舞台芸術の視点を持った若い所長は「欠点を矯正し、人間を世の中の要求に合わせる」思考ではなく、目の前の固有の「この人」が最も「この人らしくあってよい」、そんな営みを〈はたらき〉と呼び、「その〈はたらき〉で稼げるようにするのがスタッフ、わたしたちの仕事」と思い定めて場をつくってきました。

 絵や手工芸などアート作品づくりも、おいしいコーヒーを入れ、クッキーやケーキを創って注文を取ることも、ただ横になってお店を見守る「接客」をすることも、すべてその人の〈はたらき〉のあらわれです。
 それは「自分が自分である」だけで排除され、それでも「そうでしかありえない」人たちを「もうこれ以上操作しない」という決意の下で、「なんでも、なんとなく仕事にできる」という「地域活動支援センター」の位置づけを逆手にとった「作戦」でした。
 
 カプカプには、「左利きの子どもに興味があるんですけど」と会うたびに言う男性メンバーがいます。かつてこの男性は別の施設で「そんなことを、ぶしつけに人に聞いてはならない」と質問を禁止されていました。我慢すればするほど気になって、こらえ切れず聞いてしまう。すると、また注意され、自尊心が低下するー。なぜ否定されるのかわからないままにいた男性は、カプカプに来ても同じ問いをお客さんたちに聞きます。「ここに来るお客さんは”ああ、左利きって昔は直されたものだね”などといいながら話題にして、自然に答える。聞いてしまえば、本人はそれでOKなので、次のことに関心を移せる」と鈴木さん。
 
 スタッフの仕事はひたすら肯定をベースに対話を重ねること。それはカプカプに来るお客さんにも伝播します。「どんな人でもいられる、ここにいてもいいのだと体感したカプカプーズたちの個性の爆発」は、エネルギーに満ちた〈はたらき〉に体現されていくそうです。

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▽「ダメさ」を許し、楽しもう〜「福祉業界」に「価値観の転換」を
 福祉の世界で「問題行動」と呼ばれるような、一見「非常識」なことが起きたときに、スタッフの力が試されると鈴木さんはいいます。「自分にもダメなところはあります。そこに気づいて自分も含め『みんなまあ、ダメなところあるよね。』ってまずは認めること。するとダメな中にも理由があったり善意が空回りしてたり、ってことが見えてくる。あまりにユニークなダメさには、笑っちゃうこともある。ちょっと違うっていう人を『愛すべき人だなあ』と楽しんでいるってのは、『こうでなきゃいけない』という人の価値観の尺度が広がる瞬間なんですよね」と言います。

 「多様がいい」と言いながらも多様性をなかなか認められない世界で、福祉業界も、生産性至上主義の社会から突きつけられる「目標」を達成することを重視し、社会の許容範囲を逸脱しないよう、その枠内に人を押し込む「訓練」に力を入れる。するとどうしても「排除」が生まれます。

「就労支援をして、企業に雇用されることがいいというのは1つのゴールに過ぎないのですが、それだけが『正しい働き方』のように錯覚してしまうと、苦しむ障害者はたくさんいる」という鈴木さんとカプカプはそういった社会とはちがう方向を目指しています。

ひとりひとりの「とんでもなさ」「差異」があるからこそ成り立つ仕事をつくること。関わる者の方が、許容する幅を拡大し、尺度を広げ、価値観を転換すること。これからつくる本は、まず、福祉業界に、とりわけ足下のそうした価値観を転換していくための仲間と場を増やすための「コンセプトブック」です。

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▽出版したい「場所づくりのレシピ本」について
 今回、出版したい本は、B5版全64ページフルカラー。鈴木さんは、「価値観の転換」をはかるための作戦について「空間をつくる」「カネをつくる」から「関係をつくる」「つながりをつくる」まで、プロセスを6つに分けて具体的に説明をしています。

 また、絵本作家・ミロコマチコさん、体奏家・新井英夫さんらカプカプでワークショップをともにしているプロフェッショナルからの寄稿、2014年9月6日に開催された座談会「生きづらさ、からはじまる未来」(伊藤英樹さん=井戸端げんき設立者、菅原直樹さん=OiBokkeShi主宰、藤原ちからさん=批評家が参加)の再録、そしてカプカプーズたちのプロフィール、鈴木さんのパートナーでもある鈴木真帆さんによるスタッフの「雑感」、ひかりが丘団地の「ご近所さん」の声などが掲載される充実した内容になっています。
 これらのテキストに加え、写訳「春と修羅」が好評な写真家・齋藤陽道(さいとう・はるみち)さんが切り取ったカプカプーズの豊かな表情が、誌面を彩ります。

 この本を、鈴木さんはまず、カプカプのある旭区内の人達に読んでほしいといいます。旭区には障害福祉関連の機関や事業所が100カ所ほどあります。こうした事業所や当事者、行政などでつくるネットワークが「旭区地域自立支援協議会」です。この協議会は、障害者が地域で自立した生活を送ることを目的に掲げて「地域の障害福祉発展のために、中核的な役割を果たす協議の場」として旭区が設置しています。

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 鈴木さんは、この協議会のワーキンググループである「日中部会」でここ数年活動を続けており、福祉的な就労の場であるカフェの連携企画などを構想しています。また、2015年からは福祉の場で働く若手人材が語り合う「お悩みカフェ」をカプカプで開いています。
 既存の仕組みを利用しながら、旭区から「どんな人でも肯定される価値観の転換」を企てる鈴木さんは、「極めて公益性の高い事業に税金を投入しているのです」と笑います。
 
 団地内にあった生協がなくなり、小学校も閉校してしまったひかりが丘団地について、鈴木さんはこう表現します。「経済的に価値がない。それはここに住んでる人たちにとても失礼な言い方なんだけれど、実際(中略)廃校になった小学校は売れない。でも、でもなんですよ。それよりももっと豊かなものがこの地域にあって、ここで、だからこそつながる、この場を許容してくれたりする人がいる」。そして、「そんな”ひかりが丘”は2025年に高齢者が100万人となる横浜の先取りされた未来である」とも。

 人の関わり方ひとつで、目前にいる生きづらい人達の苦しさは、なんてことのないその人が作り出す愉快・固有の輝きにも変わりうる。生きがたさがむしろ、プラスに転じる。横浜の西、旭区・ひかりが丘からそんな「ゆるしゃば」を作る人を増やし、つなげていく第一歩として、この小さな本を出版します。

▽プロジェクトにご支援いただいた皆様にお送りするお礼の紹介
・カプカプ本

制作した本をお送りします。カプカプの場所づくりのレシピがつまった、B5版全64ページフルカラー。「空間をつくる」「カネをつくる」から「関係をつくる」「つながりをつくる」まで、カプカプの歩みや場所づくりのプロセスを6つに分けて具体的に説明をしています。
・カプカプ オリジナルしおり(限定100)

表は手ぬぐいと同じ柄、カプカプーズの描いた「海の生きもの」です。裏はメッセージが書けるようになっています。五タコ(ご多幸)もいます。
・喫茶カプカプ コーヒーチケット

喫茶カプカプで使えるコーヒーチケット 一杯分
・コーヒー豆(200g)

喫茶カプカプでお出ししているのと同じ「オーガニック ボリビア」。珈琲工場で焙煎したものです。風味がそこなわれないアルミパックでお届け。「豆/粉」もご指定いただけます。
・カプカプオリジナル手ぬぐい

①「海の生きもの」 限定100枚
ミロコマチコさんのワークショップでカプカプーズ描いた、さまざまな海の生きものの柄です。


②「チカコの青い鳥」 限定50枚
サトウチカコ画伯のアイコンともいえる「青い鳥」がたくさんいます。

・カプカプスイーツ詰め合わせ

現在カプカプでつくっている焼き菓子すべての種類を詰め合わせました。どれも素朴な味ですが、余分なものを入れずに、カプカプーズが丁寧につくったものです。
パウンドケーキ(レーズン、いちじく、チョコ、紅茶夏みかん)

クッキー(ごま、ココア、紅茶、抹茶、ぴーなっつ)

・「カプカプでカプカプーズに何かしてもらえる」券

たとえば・・・
・美緒さんの肩もみ券(ときおり爪をたてます)
・黒瀧画伯に似顔絵を描いてもらえる券(質問攻めにあいながら)
・トミハラ監督に動画を撮ってもらえる券(あなたのスマホで)
・チカコさんに一句詠んでもらえる券(トゲがあるかもしれません)
・鮎彦画伯に好きな動物の絵を描いてもらえる券(一年くらいかかります)
などなどカプカプーズがあなたのために何かします!
・鈴木励滋を読書会に呼ぶ券(交通費別途)

カプ本の読書会にカプカプ所長鈴木励滋が伺います。(少人数向け)
・鈴木励滋を研修に呼ぶ券(交通費別途)

カプカプ所長鈴木励滋が日々の実践のお話をしに参ります。内容は相談に応じます。(大人数向け)
・出張カプカプ

イベントなどにカプカプの出張喫茶が押しかけます。(交通費別途)

▽公共リターン
カプカプのことを知っていただいた全ての皆さまへのお礼です。
2014年に行ったカプカプ分室5周年(開所17周年)記念トークの様子をまとめた報告書『生きづらさ、からはじまる未来』のデータを開示します。以下の画像をクリックいただくとPDFにてご覧いただけます。ダウンロード、印刷自由です。ぜひ、ご覧ください。

「障害」や「老い」はネガティブなものとして扱われがち。隔離されたり管理されたりして、社会の片隅に追いやられてきた。しかしそこには、急ぎ足の人たちが置き去りにしてきたような、新しい価値や、輝きや、未来への種があるんじゃないかしら・・・? カプカプ分室5周年(開所17周年)記念トークでは、木更津の宅老所・井戸端げ んきの伊藤英樹さんをお迎えし、カプカプの鈴木所長と特別ゲストの菅原直樹さん(老いと演劇「OiBokkeShi」)を交え、「障害」「老い」「演劇」「社会」などをめぐりながら、それぞれの現場から未来を構想する、熱いトークを行いました。(進行は藤原ちからさん)
その様子をまとめた『生きづらさ、からはじまる未来』のデータを開示します。ここから「カプカプ本」プロジェクトは始まりました。
報告書『生きづらさ、からはじまる未来』オモテ

報告書『生きづらさ、からはじまる未来』ウラ

プロジェクトの目的/課題認識

【このプロジェクトの目的】
「社会の許容力を拡張し、生きがたい人が肯定される場」をつくる実践を1冊の本にまとめ、そうした場を増やすための1歩にしたい。さらに支援が得られれば、そのムーブメントを伝え、共有するためのゆるやかなメディアを作りたい。

【課題認識】
■地域の状況〜横浜の高齢化先進地
横浜市旭区は、人口が249,047人(2015年12月31日現在)。市営ひかりが丘団地(1968年入居開始、2,325戸)、UR西ひかりが丘団地(1970年入居開始、961戸)は、同区上白根町に位置する。2014年現在、上白根町の高齢化率は38.0%で、同区内70の町別にみると、若葉台1丁目、同2丁目、左近山、今宿1丁目に次いで、5番目の高さとなっています。

市営ひかりが丘団地入居者の状況についてみると(2011年度末) 、入居世帯数:2,026 世帯(入居率約87%)、単身世帯947(約41%)うち高齢者単身世帯678(約29%)となっている。また、入居者数は3,738 人、年齢構成は0~64歳=2,100 人、65歳以上=1,638人という構成に。高齢化率は約44%で、同年度の横浜市平均の21%を大きく超えています。
横浜市会建築・都市整備・道路委員会資料(2012年6月14日)

 この地区を所管エリアとする「横浜市ひかりが丘地域ケアプラザ」(同区上白根)の2014年度事業報告書などによると、市営ひかりが丘団地には毎年100世帯の新規入居があるものの、高齢化に伴い、要支援、要介護者やさまざまな障害を抱えた方など困難を抱えた事例が急増していること、住民全体の高齢化で民生委員が半数近く欠員している状況が数年間続いており、支え合いのネットワーク自体がぜい弱になっていることがうかがわれます。
こうした状況に対処するために、同区では、2014年・2015年度の2カ年にわたり、地域の見守りネットワーク構築支援事業「重点的支援が必要な地区に対する相談・生活支援モデル事業」が実施されています。これは、横浜市内初の取り組みで、市営ひかりが丘団地の約2300戸すべてを個別訪問し、実態調査がおこなわれました。
「重点的支援が必要な地区に対する相談・生活支援モデル事業」概要
平成26年度 自主事業報告書 横浜市ひかりが丘地域ケアプラザ

■障害者福祉
・旭区地域自立支援協議会のFacebookによると、旭区内には、96か所の(2015年4月現)グループホームが点在しており、設置数としては市内1位。すべて、B型(法人運営型)であり、その9割が知的障害者手帳を持つ人が対象となっています。自立支援協議会の体制も市内で最大規模であり、全体会、代表者会議のほか、6つのテーマに分かれた部会がワーキンググループとして活動しています。カプカプ・鈴木さんは、日中活動事業所の共通課題をテーマに挙げ検討する「日中部会」の部会長を務めています。

旭区のデータによると、同区内の障害者手帳所持者の種別人数は▽身体=7,457人▽知的=1,854人▽精神=1,892人(2014年3月31日現在)

2015年度 第1回精神障害者の住まい検討部会(精神保健福祉手帳・区別内訳)

プロジェクトの達成目標/創出効果/成果物

【プロジェクトの達成目標】
・コンセプトブックの出版
・本の出版により、スタッフがよりよい実践を重ねる。具体的には、利用者それぞれの差異をスタッフが受け止め、単に画一化するような訓練を強いるのではなく、スタッフ自身が社会の許容力を拡張する方向に動くことで、利用者一人ひとりの魅力を発揮してもらえる支えとなるような実践。
・利用者が肯定され、〈働き〉になり、稼ぎにつながる。
・旭区の自立支援協議会など、さまざまな団体が本を活用し、学びの場をつくる。
・メディアがつくられ、障害者施設や介護施設で働く人達に届き、ネットワークが広がる。

【創出効果】
2025年、高齢者が100万人になるといわれている横浜市で、だれもが支え合い受け入れあうマインドシフトが望まれている。
まずは、横浜のなかで最も地域活動支援センター(障害者作業所型)が多いエリアのひとつである旭区で、同区自立支援協議会などを軸として、そのような場と人のネットワークが増えていく。

【成果物】
▽本「カプカプの作り方」(仮称)
▽メディア(フリーペーパーや雑誌など紙媒体を想定)

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